日本脳炎ワクチン

 

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日本脳炎ワクチン

(令和3年1月15日)日本脳炎ワクチンは現在2種類が国内で流通していますが、1種類のワクチンの製造に問題が出たため年内は流通が止まると連絡がありました。 そのため、しばらく日本脳炎ワクチンの接種に関しては3回目の追加接種、4回目の2期は定期接種の年齢に余裕がある場合、来年まで延期をお願い致します。→以前と同様の量ではありませんが、流通が少し再開したため、接種を一部再開致します。 全ての方の御予約対応は難しいため、当院で1歳までのワクチンを接種されているお子様で、日本脳炎の1期1回目、2回目の接種を御希望される方から接種を再開致します。 御予約は全てお電話でお願い致します。 webから御予約された場合は接種ができませんので、御了承ください。(令和3年6月30日) 
 
※3回目(第1期追加)接種の接種予約を再開致します。
まだ十分な量の流通再開ではないため、接種対象者は限定となりますが、当院で1回目、2回目を接種している方の3回目(第1期追加)接種を12月1日から再開致します。
御予約はお電話での予約のみとなります。 しばらくはwebでの御予約は出来ませんので御注意ください。 また、4回目(第2期)接種の御予約は流通量が安定するまでもうしばらくお待ちください。(令和3年11月18日)
 
→令和4年7月11日月曜日から2期(9〜12歳、4回目)の接種を再開いたします。 まだ十分な量が入荷しない可能性もあるため、接種希望者が多くなった場合は、入荷までお待ちいただく可能性があります。しばらくの間は1期を当院で接種しており、1期追加から5年以上あいているお子様から接種を再開いたします(2期の対象年齢13歳未満を過ぎてしまった方、もうすぐ13歳になる方は早めに接種をお願いいたします)
 
平成28年4月1日より日本で唯一北海道のみ定期接種から外されていた日本脳炎ワクチンが北海道でも定期接種となりました。
 
定期接種:平成21年10月2日以降に生まれた方
1期:生後6ヶ月から7才半までに3回接種
   初回接種:2回(生後6ヶ月から可能だが標準的には3才から)1回目接種の1週後~4週後で2回目
   追加接種:1回、初回接種の2回目接種後6ヶ月以上あけて接種可能だが、標準的には約1年後に接種
2期:9才以上、13才未満で1回接種(1期追加終了後5年あけて接種)
 
 
特例対象者:
①平成19年4月2日~平成21年10月1日までの間に生まれた方
生後6ヶ月~7歳6ヶ月までの間に1期の接種を終了出来なかった場合は、2期の年齢(9歳以上、13歳未満)の間に残りを接種することができます。
 
《例》
●7歳6ヶ月までに3回接種できた場合→通常通り2期の年齢(9歳以上、13歳未満)で1回接種します
●7歳6ヶ月までに2回接種できた場合→9歳になってから3回目を接種、その後6日以上空けて4回目(2期)を13歳未満で接種します   *本来は3回目から2期は5年程度空けますが、13歳以上になると定期接種ではなくなってしまいます
●7歳6ヶ月までに1回接種できた場合→9歳になってから2回目を接種、その後6ヶ月以上空けて3回目を接種、3回目から6日以上空けて4回目(2期)を13歳未満で接種します   *本来は3回目から2期は5年程度空けますが、13歳以上になると定期接種ではなくなってしまいます
●7歳6ヶ月までに1回も接種できていない場合→9歳になってから1回目、その後6日以上(標準的には6日~28日)空けて2回目、その後6ヶ月以上(標準的には約1年)空けて3回目、3回目から6日以上空けて4回目(2期)を13歳未満で接種します   *本来は3回目から2期は5年程度空けますが、13歳以上になると定期接種ではなくなってしまいます
 
②平成19年4月1日以前に生まれた方で、20歳未満の方
 
●平成23年5月19日までに接種を1回もしていない方→1回目を接種し、その後6日以上(標準的には6日~28日)空けて2回目、その後6ヶ月以上(標準的には約1年)空けて3回目、3回目から6日以上空けて4回目(2期)を接種します。   *本来は3回目から2期は5年程度空けますが、20歳以上になると定期接種ではなくなってしまうので20歳未満で接種してください
●平成23年5月19日までに接種をしたことがある方→6日以上の間隔で不足回数分(4回のうち)を接種します
*20歳までに時間がある場合は、できるだけ標準接種に近い状態で接種することが望ましいです。
 
日本小児科学会は平成27年秋に千葉県北部で生後11ヶ月の児童が日本脳炎に罹患し、重度の後遺症を残している事や、熊本県で2006年に3歳児、2009年に7歳児、高知県で2009年に1歳児、山口県で2010年に6歳児、沖縄県で2011年に1歳児、福岡県で10歳児、兵庫県で2013年に5歳児の罹患があることより、日本脳炎流行地域に渡航、滞在する児童は生後6ヶ月からの接種を推奨しております。
 
札幌市でも、流行地域へ渡航する場合は生後6ヶ月から接種は可能です。 また、7才半から9才で定期接種とならない方も流行地域へ渡航するような場合は自費となりますが、当院では標準接種間隔での接種を推奨いたします。
 
*保護者の方が北海道出身者の場合は、保護者の接種も同時に必要となります(20才以上の方は自費となります。接種回数は、1期追加までの3回接種となります。)
 
 

 
 
以下は平成28年3月以前にホームページに掲載していた内容です。
日本脳炎について理解して頂くために、是非一度読んでみてください
 
平成28年3月以前、日本脳炎ワクチンは北海道のみ定期接種から外されていました。(北海道のみ採用しないためです)
 
日本脳炎は豚→蚊→人で感染し(発症するのは人のみ)、ワクチンができる前は4000〜6000人/年が発症していました。
発症すると多くの方は亡くなるか、助かっても後遺症を残すことが多い病気です。
 
現在、北海道以外では予防接種が定期接種して行われており、年間10〜20人程度の発症となっております。
これは北海道以外の都府県は定期接種として接種しているためこの人数で済んでいますが、多い地域では毎年80〜100%の豚から日本脳炎ウイルスが検出されています。
現在の日本でもワクチンが無ければ年間2000人以上が発症すると言われています。
 
 
現在北海道だけ日本脳炎ワクチンを採用していないのは、「北海道で発症した人がいない」「北海道にはウイルスを媒介するコガタアカイエカ」がいない等の理由からです。
 
これらの理由から北海道だけ採用しないというのはとても危険なことです。
 
「北海道で育った子供は一生北海道から出ないのか?」
 
そんなことはあり得ません。
 
・転勤で道外へ行く、また、転勤で一時的に道内へ来ている
・蚊の多い夏休みに実家へ帰省する
・大学等への進学で道外へ行く
・道外で就職する、就職してから転勤で道外へ行く
 
これらの理由で道外へ行き、日本脳炎ウイルスに感染する可能性は全ての人にあり得るのです。
日本脳炎は全ての年齢の人で発症します。
北海道出身者の成人も子供たちと同様に危険な状態が続いています。
海外のガイドブックにも沖縄は4月から10月が日本脳炎の危険時期と記載されており、その時期に日本へ来るときは日本脳炎ワクチンの接種が推奨されています。
 
日本人と比べると欧米人はトラベルワクチンに対する意識も高いです(日本人が極端に低いのですが)
ネパールへ渡航した欧米人でA型肝炎ワクチンと腸チフスワクチンの両方を接種している人は95%、日本人で両方とも接種している人は5%という調査結果があります。
 
 
北海道の子供たち、そして成人もみんなトラベルワクチンとして日本脳炎ワクチンを考える必要があるのです。
 
 
また、大学や就職で道外へ行ったときも、多くの道外の医師(内科医等)は北海道だけ日本脳炎が定期接種に含まれていないことを知りません。
そのため、北海道出身者ということがわかったとしても日本脳炎ワクチンを勧められることもありません。
 
北海道で育った人を守るには北海道でも日本脳炎ワクチンを接種することが必要です。