髄膜炎菌ワクチン

 

slide_02.jpg slide_01.jpg slide_03.jpg
 

 

髄膜炎菌ワクチン(メナクトラ:4価髄膜炎菌ワクチン)

 
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD:Invasive meningococcal disease)とは?
 
髄膜炎には細菌性髄膜炎(現在定期予防接種に含まれるヒブや肺炎球菌)と無菌性髄膜炎(おたふくかぜ等のウイルス等によるもの)があります。
その中で細菌性髄膜炎の原因となる菌の一つに髄膜炎菌があります。
髄膜炎菌が血液や髄液に侵入すると敗血症や髄膜炎を引き起こします(これを侵襲性髄膜炎菌感染症:IMD:invasive meningococcal diseaseと呼びます)が、最初は発熱や頭痛など一般的な風邪症状と変わりはありません。
そのため早期に診断を行う事は難しいのですが、急速に症状が進行し、発症してから24~48時間で5~10%が死亡していまいます。また、死亡しなかった場合も難聴や神経障害、場合によっては四肢を切断する等後遺症が残る事も多いです。
 
第二次世界大戦後の日本では年間数千人の髄膜炎菌性髄膜炎がありましたが、その後は減少し。現在は年間20人未満の発症となっています。
世界的にはアフリカの中央部は髄膜炎ベルトと呼ばれ、多い年は年間数万人の発症が報告されています。
また、アメリカでは年間1000人前後の髄膜炎菌性髄膜炎が報告されています。
 
発症する年齢としては乳幼児と15歳~24歳が世界的にも多く認められており、アメリカでの調査では、寮生活や軍隊などの集団生活を送っている場合の感染リスクは2~4倍となっております。
そのためアメリカでは発症リスクが高くなる前の11~12歳で定期接種となっております。その5年後に2回目の接種をおこなっております。
日本からアメリカへ留学する場合にも(州や寮生活の有無によっても異なりますが)髄膜炎菌ワクチンの接種を求められる場合が多くなっています。
日本でも2011年に宮崎県の高校男子寮で集団発生があり、1名の生徒が死亡しています。
 
以前は輸入ワクチンを使用しなければ接種ができませんでしたが、2015年5月に日本でも4価髄膜炎菌ワクチン、メナクトラが承認されました。
 
現在は高額なワクチンであり、全ての人が積極的に接種するのは難しいですが、次の項目に当てはまる方は接種が推奨されます。
 
・高校、大学等で寮生活を送る学生
・アメリカ等へ留学する
・アフリカの髄膜炎ベルト地帯へ行く
・イスラム教のメッカ巡礼でサウジアラビアへ渡航する場合は接種が義務づけられています
 
*現在、警視庁の警察学校に入校する方は入学前に髄膜炎菌ワクチンを接種することが義務づけられています。
*一部の自衛隊隊員についても接種が推奨されています。

接種方法:1回0.5mlを筋肉内注射
接種年齢:2歳未満は接種できません。2歳~6歳で接種した場合は3年後に1回追加接種を推奨、7歳以上で接種した場合は、5年後に1回追加接種を推奨
副反応 :局所の疼痛、発赤、頭痛、疲労が報告されている。アナフィラキシー様症状などの全身性の副反応は稀です。
接種金額:1回21000円(消費税別、消費税込みで22680円)
 
接種を希望される方は、電話にて接種を希望される日の1週間以上前に予約をお願い致します(院内に常に在庫は無いため、予約後に発注となります)
 
 

《輸入ワクチン 髄膜炎菌Bワクチン BEXSERO》

国内で承認されたメナクトラは13種類ある髄膜炎菌の種類の中で、A,C,Y,W-135の4種類に対するワクチンです。
 
地域により流行する髄膜炎菌の種類は異なっています。
・アフリカの髄膜炎ベルトはA群(A群やアジアの一部、ブラジルでも流行)
・ヨーロッパはB群が多い
・アメリカ、ヨーロッパの一部はC群
・サウジアラビアのメッカの巡礼はW-135群
となっております。
日本は半数以上がB群となっております。
 
今までB群に対する有効な予防接種がありませんでしたが、2014年以降、BEXSERO(GSK社)TRUMENBA(Pfizer社)が発売されました。
以前は、米国へ留学する際の髄膜炎菌ワクチンはメナクトラの接種のみで大丈夫でしたが、現在一部において髄膜炎菌B群に対するワクチン接種が要求されております。
そのため、当院でもBEXSEROの接種を開始しております。
国内の髄膜炎菌髄膜炎は半数以上がB群となっておりますので、国内においてもB群の髄膜炎菌ワクチン接種が推奨されます。
アメリカでは10歳から25歳が推奨される年齢となっております。
 
・接種料金 1回25920円(税込み)
・接種回数 1ヶ月以上開けて2回接種
・接種後に認められる反応は接種部位の痛み、筋肉痛(筋注です)、疲労感、頭痛、吐き気等が認められる事がありますが、他の予防接種でも認められる一般的な反応となっております。
 
*輸入ワクチンのため、国内承認ワクチンに適応される「予防接種健康被害救済制度」や、「医薬品副作用被害救済制度」は適応されません。 副反応による被害発生時は輸入代理店等による「輸入ワクチン副作用被害補償制度」が適応されます。