おたふく風邪ワクチン

 

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おたふく風邪ワクチン(流行性耳下腺炎ワクチン)

令和3年4月から12月まで、おたふくかぜワクチンの製造上の問題により、国内の流通量が非常に少なくなっておりました。
1歳での1回目接種を優先しておりましたが、令和4年9月になり、おたふくかぜワクチンの入荷が少しずつ増えてきております。 現在小学1年生、幼稚園年長さんの年齢のお子様にはおたふくかぜワクチン2回目接種を待ってもらっておりましたが、当院でMRワクチン2期接種を行ったお子様から接種を再開いたします。 令和4年9月1日から接種を再開いたしますが、当面は在庫量をみながらとなるため、お電話での御予約をお願いいたします。 
 
*令和1年8月1日より札幌市にお住まいの生後12ヶ月以上、36ヶ月未満の方で、おたふく風邪ワクチン1回目接種の方は、札幌市より費用の一部助成がります。
・すでにおたふく風邪に罹患したことのある方、2回目接種の方は対象外となります。
・助成金額は3000円となります。
・当院の場合は、税込み5900円から3000円を差し引いた2900円が受付でお支払いいただく自費分となります。
 
  おたふく風邪=流行性耳下腺炎=ムンプス、いろいろと呼び名はありますが、耳の下の耳下腺が腫れる病気です
 

現在、世界中のほとんどの国でMMRワクチン(麻疹、風疹、おたふく風邪混合ワクチン)、もしくはMMRVワクチン(麻疹、風疹、おたふく風邪、水ぼうそう混合ワクチン)として予防接種が行われています。
 
まだ日本国内ではMR(麻疹風疹混合)ワクチンまでの状態であり、おたふく風邪ワクチンは別に接種となっています。
また、今後定期接種となっていくと思われますが、現在は任意接種(自費での接種)となっております。
 

いまだに集団生活の中で「かかった方が良いよ」等と言われてしまうことがありますが、発症してから初めて知る方が多いのは【治療薬は何も無い】ということです。

私たちは「おたふく風邪です」と言うことしかできません。
おたふく風邪の一番の問題点は合併症が多いと言うことです。

2歳以下では症状が出なく終わる人も多いですが、それ以上の年齢では多くが耳下腺が腫れて、8割の人は発熱を伴います
 
髄膜炎の合併症は頻度が高く10人に1人程度です(頭痛、首が硬いなどの症状がなくても、検査をすれば50%以上の人が髄膜炎にかかっています)
 
難聴は以前は1万人に1人程度と言われましたが、実際には100人に1人程度とも言われています(海外の教科書では25人に1人とも書かれています)。

日本国内でも毎年数百人の子どもがおたふく風邪で難聴となっています。
片側が多いのですが、なってしまうと治療法はなく、一生治りません。
 
年長児や成人では25%の男の人が睾丸炎(激痛です)、女性では30%が乳腺炎、5%に卵巣炎を合併します
 

髄膜炎、難聴は予防接種では起こることがあります。
しかし、おたふく風邪の予防接種で髄膜炎の症状が出る頻度は感染して発症した場合とは比べものにならないくらい低いです。
難聴に関しては215万人分のワクチンで2例(違うメーカーでは9年で4例と)となっております
 
 
理想的な接種時期は
1回目:1歳でMRワクチンや、水痘ワクチンと一緒に
2回目:年長さんでMRワクチンの二期と一緒に
*1回目が遅くなった場合は、3年以上あけて2回目を接種していくと良いです